ジェノサイドを受けている中国のウイグル族にガン無視を決め込みつつ、目下の大きな流れである黒人やゲイといったマイノリティの人権を訴えるリベラルに対し、しばしば『いやお前らウイグル差別にも声上げないと筋通らねえだろ』といったような指摘や揶揄が投げかけられてきたわけだが、彼らはそのことについて屁理屈をこねたり、人身批判で話を逸らしつつ反撃をしたり、"ウイグル話法" なるワーディングでレッテルを貼りつつ矮小化したりなど、あるとあらゆる手を使ってウイグル問題から矛先を逸らし続けてきた。やらないためなら何でもする心意気らしい。
自由と平等を謳うリベラルが聞いてあきれる。
そこで問題になるのが、なぜウイグル弾圧に関しては目を逸らすのかという点。以下に私の推測を記述する。
もっとも大きな理由として、ウイグル問題が流行りじゃないから。
これは以前に話したことだけれど、リベラル的な人の多くは多様性や平和や人権の目的以上に、その活動を通じて自己実現欲求や承認欲求(所属欲求や社交心)を満たそうとしている人が多い。そのため、世間一般および内輪が興味を向けていないトピックにコミットしようとしない。話をシェアできないからだ。
例えばの話、友達が欲しくてゲームを始めようと考える人が、わざわざ人口の少ないマイナーゲームを始めようと思うだろうか。答えはノーだ。なぜなら誰もやっていないゲームでは話題を共有する相手がおらず、何ら進展性がない。だから周囲に迎合したい人ほど最新の人気マルチゲームで遊ぶ。そして次々と乗り換える。結果としてイナゴっぽくなる。
一方、純粋な好みを理由にプレイしていたり、技術およびアチーブメントを追求している人の場合、古いゲームだろうがマイナーだろうが一人でも遊び続ける。ところが、にわかやイナゴにはこれができない。
リベラルもこれと同じ。現在は世界的に黒人や同性愛者がトレンディ───言うなればマイノリティ界のマジョリティであり、これら時事問題に声をあげることで潮流に迎合し、自己の欲求を満たしている。
片や誰も目を向けないマイナーな各種先住民族問題や、ウイグル問題に声を上げたところで、承認欲求を満たすほどの話題性や訴求力を持たない。これに関しては、俎上に載せられるほどのカリスマやリーダーが現れないせいもあるだろう。リベラルのリーダー格がほとんど誰も問題提起しようとしない。だから誰もやらない。彼らは後ろから付いて歩くだけの自我の無い層を導かなければならないのに。
基本的に社会活動の発足は、メディアやインフルエンサーのような上位のオピニオンリーダーが『問題視しなさい』という文脈を持たせて投下しない限り、下は動機を得られず何も動かない。また今回に限っては批判の対象が最恐の中国共産党であるため、メディアはビビって何も口出しできない背景があるからこそ、本件は勇気ある個のリベラルインフルエンサーが問題提起する必要がある。
いずれにしろ、現時点でのウイグル弾圧へ向けた批判では泊が付かず、社交を目的としているゆるふわリベラルにはウイグルにコミットする旨味が何一つない。
露悪的な言い方をしてしまえば、ウイグル問題はコミュニケーションツールやトロフィーたり得ないのだ。なにしろ話題性に欠けており、また救済活動の道徳ポイントが低い。ウイグル問題は誰も遊んでいないゲームと似たようなもので、他人とノリや良し悪しを共有しようがない。今はプレイヤー(参加者)が少なすぎる。
この状況で先陣を切ってウイグル問題に声を上げられるリベラル個人がいるとすれば、きっとその人は本物だ。あるいはパイオニアを狙うチャレンジャーか。先んじてウイグル問題に唾を付けておけば、世間が後からウイグル問題に目を向け始めた際、『当時から声をあげていた』などの理由でオピニオンリーダーのような役割を果たすことができるかもしれない。まぁ要するに『お前らが来る前からこっちは取り組んでたわ』と古参ぶれるわけだ。
そんな折、今年に入ってから世界(特にリベラルの礼賛する欧米)がウイグル問題へ目を向け始めるようになったため、おそらくは日本のリベラルもウイグルに対する優先順位を上げるものと思われる。(リベラルは白人崇拝や白人コンプが多いため、自国を卑下しつつ欧米への追従を好む)
本邦リベラル『黒人! トランスジェンダー! 女性!』
↓
ウヨ『ウイグルは?』
↓
本邦リベラル『中国の内政だから俺らに関係ないし。ウイグル話法きっしょ!w』
↓
欧米『中国はウイグル弾圧をやめろ!』
↓
本邦リベラル『!!』
シュバババ🏃
本邦リベラル『そうだそうだ! 不当なウイグル差別をやめろ!』
↓
ウヨ(こいつら欧米が言及し始めた途端に便乗しやがった)
香ばしい藁人形遊びをしてしまったけれど、実際そのうちこうなるから見てろよ。今まで避けていたのが嘘のように関わり始める。
そして2つ目の理由。相手が中国でありセンシティブな話題だから。
今となってはアメリカを凌ぐおそれのある超大国・中国の横暴(野球部のいじめっ子)に対して声をあげることには、少なからぬリスクを伴う。特に立場のある人ほど声をあげにくい。
また話題が国際的にセンシティブであることを考慮した場合、メディアはウイグルに関する記事の掲載に引け腰となり、したがってリベラル言論人に執筆を依頼することもなく、そしてお金にならないことを理解しているリベラル言論人がコミットするインセンティブがない。SNSのインフルエンサーやアルファ含め、リベラル的な言論人がウイグル問題をスルーしがちな背景にはそのような理由があるのだと思っている。
もしもの話、中国がアメリカをぶち〇して世界の覇権を握り、この日本社会を全展望監視型ディストピア・パノプティコンに変貌させた場合、過去を遡ってウイグル問題に声をあげていた人物は真っ先に当局の粛正の対象となる。『お前ネットでウチの問題を批判してたよな?』といった具合に、まるで旧ソビエト連邦の大粛清のようなノリで当事者は消されるだろう。
上記の理由はさすがに誇大妄想が過ぎるから真に受けないで欲しいけれど、少なくとも中国に引け腰な言論人は一定数存在するだろうと思っている。下手なことを言ったが最後、向こうの諜報機関(NSAやCIAみたいな組織)にマークされて工作員に頭と心臓を一発ずつ撃ち抜かれるかもしらん。
だから世界的にその風潮が出来上がるまで───国家レベルで団結して声をあげ始めるまで、日和って静観している衆もいるはず。強大な相手を叩くときは、大きな集団に混じって行った方が安全だから。
いずれにしても、中国を甘く見ない方が良い。未だに中国は粗悪品を作っていて国力が低い途上国だと思っている人がいるけれど、実際のところ最近の中国製は品質が高まっており、また政治経済的ならびに軍事力的な世界への影響力も計り知れない。
私は先んじて中国様の靴族を舐めますベロベロベロベロ👅💦
チャイナマネー5億兆円ほしい。
アイヤー!!
天安門だのウイグルだのと日常的に言っていれば、いつか本当に監視リストインしてしまうかも。