混じりっけのあるリアルのグロテスクと、それを嫌厭する感性

混じりっけのあるリアルのグロテスクと、それを嫌厭する感性

 

私が購読しているある人が先日、『陰キャラの一部は虚構とリアルの混合物に耐えられない(翻意)』と暴言(?)を口にした際、まったく自分のことを言われているようで動揺してしまった。どうしてそういうひどいこと言うの😭

 

でも言われてみるとたしかに心当たりがある。思えば、実質的に茶番や劇となっているもの───茶番の認知を共有し得ないガチの茶番のグロテスクさに耐えかねることが多い。

 

例えばの話、弱小野球チームが『甲子園で優勝するぞ! おー!』などと言って盛り上がっている光景を見ると『きっっっっっっっっっつ!!』となってしまうし、自分がそうした輪の中にいると言い様のない自己嫌悪を覚える。

 

なんたって "リアルを認識でき、茶番に与しない俺カッケー" の自分がこんな劇に混ざって役者をやっているんだ。恥ずかしい。こっちを見るな。誤解だ。

 

野球をプレイするというリアルと、現実を度外視した共通目標、そしてそれを疑いもせず信じて盛り上がるという虚構、このスラリーがひどく心地悪い。胃がイガイガする。

 

叶いもしない夢(虚構)を本気で信じる(リアル)という、他ならぬ茶番の当事者になりたくない。ひょっとすると、当事者の中で茶番と認識しているのは自分だけなのだろうか、と気になって仕方がない。自分がそれを茶番であると認識した上で、それを疑わず本気で演じている人たちに混ざって道化の猿芝居などできるものか。

 

マジでこんな表情にもなる。やめたくなりますよ~。

 

 


早くここから抜け出したい。私は熱に浮かされた人を外から鑑賞する役なんだ。決して当事者にはなり得ない。私がプレイヤーになりたいのはリアルか虚構のいずれかのみ。茶番を自覚せず、その認識も共有しない茶番に巻き込まないでほしい。屈辱的だ。

 

 

私がVTuberやアイドルに抵抗を感じる理由も、これで説明がつけられる。VTuberというアニメーション(虚構)と中身である演者(リアル)の混合物。それに加え、虚構をリアルだと信じて疑わず、建前やリップサービスを真に受け、対象に恋したり礼賛して夢中になる、いわば狐につままれたあられもない格好を披露してくれるリスナーもだいぶキツい。

 

おいおい、ネタじゃなくてマジでそれに入れこんでんのかよ、と。まだ幽霊やサンタを信じている方がかわいいぞ。

 

ちなみにこの記事は下書きで眠っていたものなんだけど、先日ちょうど某VTuberのルナルナ(生理周期アプリ)事件があり、虚構とリアルの狭間で発狂しているリスナーの姿を目撃するなどしたため、思い出したようにこの記事を完結させようと思った次第だったりする。

 

 

あと個人的には、フィクションのキャラの誕生日を祝ったりするノリも苦手。創作のキャラに出生という概念がない以上、誕生日なんて何の意味も持たない。虚構は虚構として消費するべきで、リアルに持ち込むのは無粋だ。ついでに言うと、コスプレやなりきりも苦手。なりきりは控えめに言わなくてもキモい。

 

これ単にマウンティングの話ではなくて、本当に生理的に無理無理の無理。負の性欲かと錯覚する程度にはオエッとなる。なにもわかってくれとは言わない。たぶん175人中1.75人くらいが同意してくれたらマシな方だと思う。

 

まさかここで『生きづらそう』という嫌味が自分に向いてくるなんて思ってなかった。茶番に迎合しない限りにおいて、私は無用な生きづらさを抱えてしまう。ならば私は、意地など張らずに茶番へ参加すれば良いだけなのだが、しかしそれを捨て去らず、信条のために不合理を受け入れるのがアイデンティティであり、まさしくトチ狂ったハードボイルドね。

 

 

私の読者向けに凡例を出そう。以前、中国のプリコネで橋本環奈が実装された際に、日本の騎士たちは『日本版で実装するのは勘弁してほしい』と拒絶反応を示した。中には『実装したらやめる』と公言する人までいた。理由はお分かりだろう。

 

彼らは決して橋本環奈が嫌いなわけではない。きっと好きでも嫌いでもない無関心が大多数。私もそうだ。至極どうでもいい。ピンフスキーもウンコビッチ元駐中国大使も橋本環奈もアンジェリーナ・ジョリーも仁藤夢乃も、すべて等しくどうでもいい。

 

騎士たちが橋本環奈の実装を嫌がった理由は、二次元美少女ゲームというリアルを廃した慰安的な虚構の世界に、現実のノリを持ち込まれて雰囲気をブチ壊されるのが嫌だったからだ。例えるならば、ディズニーランドの着ぐるみから汗だくの限界派遣中年が突然コンニチワして子供が泣き出すようなもの。得てして人は望ましい世界観が壊れるのを嫌うもので、だからこそオタクはVTuberからオバサンや彼氏持ちが生えてくるのを嫌う。これは女性が言うところの "ぬいぐるみペニス" に近からずも遠くない。

 

私のような種族は、虚構は1から100まで虚構で完結してほしくて、リアルはリアルで完結してほしい。ミンチ状に中途半端に混ぜられると没入感が損なわれ、いったいどう咀嚼するべきなのか扱いに困る。そうなるともう楽しくない。

 

ここまで説明すれば、私の感覚も1ミリ程度はご理解いただけたと思う。人によっては異星人の語らいに見えたかもしれない。ほほう、こんな精神異常者がいるのか、と。

 

 

そうか、あの狂った因幡共のカンプグルッペ。まだまだ世界は狂気に満ちている。それはそうと、HELLSINGのハリウッド実写化決定おめでたい。