ケイビング動画ブルーオーシャン説

ケイビング動画ブルーオーシャン説

 

利用者数的にも、YouTubeはあらゆるジャンルにおいて、その道のYouTuberが網羅的に存在するものだとばかり思っていた。もはや隙間のあるジャンルなんて無いだろうと。何なら乳強調系あざといTuberですら、今や多様なジャンルに遍在している。

 

ところが最近、あることに気が付いた。

 

何に?

 

ケイビングYouTuberがいない。

 

いちおう語意を解説しておくと、ケイビング(caving)とは一般的に洞窟に潜るアウトドア趣味、ないしスポーツのことを指す。

 

このケイビングは、難易度や快楽的にかなりマニアックな部類であり、素人がノリで興じると普通に死ぬ。具体的には、挟まったり落ちたり窒息したり閉じ込められたり噛まれたり*1して死ぬ。これは鉱山もだいたい同じ。あとは生還してから感染症で死ぬケースもある。*2

 

 

話を戻すが、現状では希少な非観光洞窟に潜るエンタメ動画投稿者が誰もいない。誰一人と言ってもいい。

 

もちろん、ケイビングの動画を "断片的かつ断続的" にアップロードしているユーザー自体はまばらに存在するものの、彼らやケイビング・オーソリティとしてのバズりやマネタイズを目的としているものではなく、いまだ動画の質と専門性および権威性を兼ね備えたTuberはゼロである。今日、ケイビング関連では誰も地位を確立しておらず、またマネタイズもできていない。未開の土地だ。

 

そもそもケイビングというジャンルに、バズりやそれに近いヒット形跡のある動画が見られず、おそらく世間に注目された過去はない。じゃあ『ケイビング動画自体の娯楽的需要が皆無なだけ』と思いそうになるが、どうにも私的には違うような気がする。

 

現状、ケイビングの知名度は極めて低く、つまり単に知らない人が多いだけであって、ケイビング動画の潜在的需要は決して低くはないと思う。但しこれに根拠はなく、単なる私の直感に過ぎない。

 

しかしながら、一般人のド素人ではそうそう手が出ないケイビングという希少ジャンルを世に知らしめる投稿者が出てきたなら、そのセンセーショナルな内容が高い確率でウケること間違いない。ことケイビングはキャンプのような敷居の低いアウトドア趣味ではなく、わりと命がけのハードな世界であり、また体力的に女子供は出禁に近く、そしてそれがエンタメ的にスパイスとなる。

 

例えば、アマゾンの密林など極限環境下でのサバイバルや、ハイレベルな登山動画を喜んで見る人がいるように、

 

  • 日常では見られない珍しい世界
  • 命の危険を伴う
  • 怖いから自分は行きたくない

 

この3要素を備えたエンタメ動画は、刺激を求める層から必ず受ける。そういう意味では心霊系もニアリーだ。彼らはスリリングな状況、およびそこに置かれている他人を安全な場所から眺め、緊張感のみを共有することで楽しんでいる。

 

とまぁ潜在的需要の能書きを垂れたものの、むろんテレビ番組と同様、視聴者にウケるよう編集することが前提で、画質とテンポと刺激を兼ね備えなければならない。あとトーク力というか、人を引き付ける話術や間の取り方も必要になる。とくに若い層から親近感を抱かれる作風じゃないと厳しい。地味な洞窟潜りをいかにエンタメ化できるか、そこが腕の見せ所。

 

洞窟に潜って泥だらけになって這い進む映像に栄え要素は皆無だが、普段見られない世界をエンタメとして見せてくれる投稿者が現れれば一定の反応は得られるし(なにしろ登山やキャンプがウケているのだから)、またそれがトリガーとなって、例えば "ゆる〇ャン△" がヒットした影響でキャンパーが急増したときのような現象が巻き起こるかもしれない。

 

とは言ったものの、ケイビングは『ちょっとやってみよう』のノリで始められるものではなく、感化されて参入する人は超絶少ないだろう。たとえ美少女ケイビング覇権アニメが現れたとしても同様だ。

 

いずれにしても、ケイビング動画は今日もブルーオーシャンである。

 

 

で、なんで今回私がケイビング動画に着目したかと言えば、普段私は廃鉱山に潜入する系の少々マニアックな動画*3を視聴することがあって、そのときに『鉱山動画があるなら洞窟(ケイビング)動画もあるんじゃないの』と、思い付きで漁ってみたところ、驚いたことにほとんどまったく開拓されていなかったのである。

 

もしも身体を張る覚悟があって、なおかつYouTuberでの自活を目指している人がいるならば、ぜひ一度ケイビングを検討してみても良いかもしれない。もちろんウケるかどうかは未知数だが、しかし少なくとも競合がワラワラいる開拓済みのジャンルへ後から参戦するよりはよほど勝算があると思わないだろうか。

 

考えてもみよう。今さらキャンプや料理やゲームの動画出して勝負したところで、すでに大御所が跋扈する世界なんだから絶対に勝てやしない。わざわざそんな負け戦に行くくらいなら、細い隙間を縫って大きく当てに行った方がいい。今や網羅されたYouTuber市場での数少ない未開拓ジャンルがケイビング。ケイビングは実質処女。

 

まぁこんなこと言われて、『よし、ケイビングYouTuber目指してみよう!』なんて一念発起するやつなんていないんだけど。そして今日も、ケイビング動画はブルーオーシャンであり続ける。

 

誰かGoPro装着して秘境の洞窟へ潜ってこい。スペランカーYouTuberがノリと勢いで入洞して洞内事故を引き起こし、自治体に迷惑をかけるエンタメ動画、きっとそれはそれでウケる。下手すりゃ全国ニュースで炎上売名できるぞ。

 

ちなみにケイビング可能な洞窟はググれば出るけれど、あくまで観光洞ではないからアプローチする舗装路や正確な位置情報が存在しなかったり、あとは入ってはいけないところ(地底湖事件のあそことか)もあるので注意されたし。このあたりは一定以上のリテラシーが必要かも。

 

それと登山同様、入洞する旨を事前に誰かへ知らせなければ、万が一事故が起こった際に誰にも知られず洞内で死亡し、行方不明者リストへ名を連ねることになる。とりあえずの細かいことは、日本洞窟学会やケイビング関連団体のHPなり出版物を参照すれば良さそう。

 

 

※当記事はケイビング素人の軽々しい入洞、いわゆるスペランキングの唆しを目的とするものではありません。ケイビングの際は十分な教育と訓練を積んだ上で、自治体や管理者に事前連絡しつつ、専門家の指導のもと事故が発生しないよう徹底することが推奨されます

 

 

余談

ケイビングではないものの、私自身も視聴にとどまらず洞窟や鉱山に行くことがあったりなかったり。

 

洞窟(?)

 

廃鉱山

 

洞窟

 

隧道

 

鍾乳洞

 

地底湖事件の洞窟とか行ってみたい。

 

*1:熊などの野生動物や洞内生物

*2:国内の死亡例自体は少ないものの、怪我は比較的多い

*3:ケイビングで事故る系のパニック映画も好き