全米オープン2021の感想と、個人的ATP注目選手の所感

全米オープン2021の感想と、個人的ATP注目選手の所感

 

~全米決勝ライブを見守るATP上位たち~

 

 - イチ抜けされたくない組 -

ズベレフ『頼む! ジョコ優勝』

ルブレフ『頼む! ジョコ優勝』

ベレッティーニ『頼む! ジョコ優勝』

カチャノフ『頼む! ジョコ優勝』

 

- メドベ嫌い組 -

チチパス『Bulls**t Russian』

某黒人審判『Bulls**t Russian』

 

- ジョコのGS21勝 阻止したい組 -

フェデラー『頼む! メドベ優勝』

ナダル『バモス! ダニール!』

 

- ナダルキッズ -

コルダ『』

 

- その他 -

ドミ『わっふん...』(手首をさすりながら)

キリオス『俺だったら何年出場停止?』

ペール『あいつなんてなんでもない、2秒あれば6-2, 6-2で勝つ』

ファビオ『◎$♪×△¥●&?#$』

アンデー『ファッキングリーク🚀』

 

 

 

全米(US)オープンテニス2021

 

勝ったのは───

 

 

 

 

 

ダヌィィール・メドヴェデェヴ!

 

(舌を出すな舌を👅)

 

 

[1] タワシ 4-6, 4-6, 4-6 〇 メドベ [2]

 

 

メドベはまさかのスト勝ち。しかも一度もタイブレへ縺れず。

 

 

ようやくネクストジェネレーション(NG)世代からGS優勝者が出た。しかも決勝の相手は、GS超絶連勝中で偉大な記録にリーチをかけたジョコ(BIG3)ということで、ほぼまったくと言っていいほどにケチの付かない完ぺきなシチュエーション。まさに世代交代と呼ぶにふさわしいベストマッチだった。*1

 

さらに私を興奮させたのは、この優勝者が2年前から私の一推しだったメドベデフだったことだ。彼のことは19年夏季の覚醒シーズン以来ずっと応援していた。それまでは楽天op2018で錦織を倒した彼が好きではなかった。

 

以下メドベの持ち味

 

  • 軟式のモーションが混在する得体の知れないフォーム
  • クラシカルなフラット系ストローク
  • ズベレフ同様デカいのに走力が高く、総じてディフェンス力に長ける
  • キリオスに比肩する抜群のファーストサーブ
  • 知能およびテニスIQが高く、戦術の引き出しが豊富
  • 客も審判も対戦相手もお構いなしに煽る、ヒール役上等のキャラクター性
  • ユーモアがありトークが上手い
  • ルブレフにダビデンコ(ハゲ)呼ばわりされる
  • 契約ラケットがマイノリティなテクニファイバー
  • 苦しいと打つ際にメェーと鳴く
  • グロッキーでも粘り続けるゾンビメドベ
  • どっかのグリークに『He’s a small kid』
  • 『I don't want to play here on this surface💢』
  • クレーが弱すぎて自他ともにネタになっている

 

しかしまぁ、『フォーム的にもプレースタイル的にも伸びしろがない』と否定され続けきたあのメドベが、数年後これほどの選手に成り上がると誰が予想しただろう。

 

後出しじゃんけんを承知で言えば、私は2年前の夏季からメドベはいずれGSで優勝するだろうと思っていた。その後2019全米決勝でナダルに敗北、2021年全豪決勝ではジョコに敗北を喫し、そして今回の決勝対戦相手は前回惨敗したジョコ。嗚呼、またしても若手の躍進を阻むのかBIG4。メドベもそろそろBIG4被害者の会にエントリーするか、と思われた矢先の出来事だった。

 

驚いたことに、前回とは打って変わってメドベがジョコをボコす結果となった。正直、私はジョコが勝つとばかり思っていた。だからメドベが勝って素直に嬉しかった。

 

が、あれほど強くて憎たらしいジョコが泣いている姿を見てしまったからには、さしもの私も同情を隠せない。

 

あの実質ヒール役のジョコが泣いている。(過激な)ナダルファンや(過激な)フェデラーファンに憎まれているジョコが泣いている。テニス星人とまで謳われた理不尽なジョコビッチも、所詮は人の子でしかなかったのかもしれない。今回はジョコが泣きながら負けたことで溜飲が下がった人も少なからずいるだろう。涙は女の専売特許ではなく、時と場合と使用者によってはおじさんでも有効打たり得る。

 

いずれにしても、歴代最多GS優勝、および年間グランドスラムが手のひらからこぼれ落ちた。思えば私的には、今回ばかりはどちらが勝っても良かったのかもしれない。

 

 

全米(US)オープンで目に付いた選手の所感

"所感" というと何か上から目線っぽいが、とりあえずレビューってことで。

 

ノバク・ジョコビッチ

レジェンド・オブ・タワシ。今大会もラケット破壊はバッチリ。

 

今大会、2つの偉大な記録をかけて臨んだジョコであったが、あと1勝のところで脆くも崩れ去った。ちなみにグランドスラムは27連勝中だったらしい。こいついつも連勝してんな。

 

今年の上半期に私が『ジョコビッチはもう終わりだ』と断言してしまった手前、これまでの活躍によって完全に面目が潰れてしまった。いや、もともと面目なんて無いです。

 

いずれにせよ、今シーズンは悲願のオリンピック金メダルも逃した上、例の2つの記録も取り逃す結果となったジョコだが、果たして今後の彼のモチベは持つのだろうかと心配するのも野暮か。なんせあのジョコのことだ、4年後のメダル目指して虎視眈々と励むだろう。イデモー!!

 

 

イデモーの狂気が見たい人は、RG2021の対ベレッティーニ勝利後を見てどうぞ。

 

錦織 圭

コリさん。ケイニシコリ。不運にもジョコ山のコリさん。

 

本来なら2回戦で今季絶不調のゴファンと当たるところが、なんとゴファンがアップセットを食らってシードダウンしてしまい、このまえ黒星を頂戴したマック(マッキンジー・マクドナルド)との再戦となった。下馬評では『今季好調のマックに再び負けるのではないか』との声も見られたが、コリさんは "危なげなくフルセットで勝利" をモノにした。良くも悪くも "ファンを寝かせない男" である。

 

なおジョコには───。

とは言え、1セット奪ったのでヨシ。

 

アスラン・カラツェフ

今期前半の球威があまり見られなかったというか、全豪躍進時やドバイで優勝したときの理不尽感がだいぶ抜けてしまい、今は普通のそこそこ強い選手になってしまった気がする。マリオで言うとスターの無敵時間が終わってしまったような感じ。有り体に言えば "ゾーン" とやらが終わったのか。

 

彼が上半期のドバイで見せていた、ベースラインからぶち抜くフォアハンドはどこへ。*2

 

カラツェフは最終的に、3回戦でアメリカの新星ブルックスビーに敗北した。ハードならQFくらい行くと思ったんだが。

 

ジェンセン・ブルックスビー

アメリカの無名に近い若手選手。20歳。

 

今大会では全豪時のカラツェフ並みに躍進し、デミノー、フリッツ、カラツェフと上位選手を次々となぎ倒し、続く4回戦ではジョコからセットを奪う快挙を成し遂げた。

 

プレースタイル的にも伸びしろがあると評されており、今後に期待される選手の一人であることに間違いない。いつか彼はアメリカを背負う逸材になれるだろうか。あの珍妙なスライスで男子テニス界を制してほしい。

 

ファビオ・フォニーニ

1回戦でポスピシルに負け。

 

ニーニ君、見損なったぞ...。

 

全体的にもうなんかテニスやる気なさそう。家庭に専念したがってる感。

 

マッテオ・ベレッティーニ

NG世代でフルカチと並んで影の薄い実力者と評されるベレッティーニだが、今回も安定の活躍でQFまで進出。ドロー運も道中は良好だった。しかしまたもジョコに阻まれ敗退。

 

ベレはわかりやすい強みがある分、弱点も明白でジョコ的には攻略が容易な気がする。

 

アレキサンダー・ズベレフ

金髪色白です

高身長です

イケメンです

アレキサンダーです

デカいのに走るの速いです

フィジカル強いです

スタミナあります

リーチ長いです

ストローク上手いです

ファースト速いです

怪我しません

 

この黄金スペックに宿りし脅威の弱メンタルが、長らく自身の躍進を阻み続けていた。

 

悠久の番長はオリンピック金メダルで自信を得たのか、以前よりも攻撃的なストロークを展開できるようになり、また日和りに日和った失踪セカンドもあまり見られなくなった。昨今のズベレフを端的に表現すれば、彼はポテンシャル通りのパフォーマンスを発揮し始めたと言える。(エンジンかかるの遅すぎる)

 

ズベレフは今大会、SFでジョコにフルセットの末、5セットウォリアーの名に恥じぬ戦いぶりで力尽きた。それにしても最終セットを持って行かれるあたり、相変わらずメンタル弱いなと。いや、単にジョコが逆境に強すぎるだけか。

 

ところで忘れてはならないこととして、ズベ公は未だにGSの対トップ10勝利がゼロだったりする。あの実績と世界ランクで未だにトップ10未勝利は逆に凄すぎ。

 

そうこうしているうちにメドベに先を越されてしまい、番長もそろそろ番長の座から転げ落ちそう。いつまで次世代王者ポジに座ってんだ番長。

 

リュカ・プイユ

年初に長期離脱から復帰するも大幅に衰えたプイユは、あえなく1回戦でラモビに負け。そのラモビも2回戦でズベレフに手も足も出ずボコボコに処された。

 

プイユは暗黒世代の数少ない上位選手だったこともあり、怪我でランキングから消えてしまったのが悔やまれる。そういえば『怪我で消えた』と言えば、チョン・ヒョンも勿体ない選手だったなぁ。

 

ヤニック・シナー

ネクジェン後期の希望であるシナーは、1,2,3回戦を順当に突破。ところが4回戦で現れたのが、地味に因縁のあるズベレフ番長だった。

 

結局、ズベレフに善戦すること叶わず。まぁシナーが悪いと言うより、単にズベがポテンシャル通りの動きを発揮していたから仕方がない。

 

シナーは推しの選手として今後も注目していきたい。

 

ロレンツォ・ムゼッティ

同国のシナーと並んで若手のホープと称されるムゼッティ。結果は2回戦でオペルカにボコられて負け。

 

まだパフォーマンスにムラがあるように感じるのと、チチパス同様にリターンが苦手と見受けられる。だからビックサーバーのオペルカ*3に対応できなかった。また、ムゼッティは片手バックハンドということもあり、オペルカの放ったバック側へのスピンサーブで悉く体制を崩されていた印象。

 

ムゼはオールラウンダー気質で伸びしろが大きそうなため、ぜひ今後も頑張ってほしいところ。実績はともかくプレーでフェデラー2世になることも夢じゃない。

 

ただひとつ憂慮されることは、もしこのまま彼のフィジカル面が伸びなければ、エヴァンスのような非力なテクニシャン路線で行かざるを得なくなる。

 

デニス・シャポバロフ

同国のオジェ後輩と並び、絶賛伸び悩み中のシャポバロフ。最近の若手は18歳くらいまではメキメキ伸びるのに、そこから著しく成長が鈍化するのは何なんだ。

 

ことシャポに関して言えば、陣営に問題があるような気がしなくもない。ただこの場での詳細な言及は避ける。

 

シャポは間違いなく逸材だと思うし、プレーも華があるから是非とも才能開花してほしいところ。

 

フランシス・ティアフォー

Tアホ だの T4 だの言われているアメリカのお調子者。強いときは強いが弱いときは誰にでも負ける不安定感の塊。

 

今大会では、3回戦でルブレフを沈めるという白星をあげる。

 

ティアフォーはサーブのインパクト前に、小さく『オッ』と口にするのが好き。ちなみにモンフィスも似たような声出してる。

 

ニック・キリオス

初戦からRBAと相手が悪かったとも言えるが、コロナ禍の圧倒的なサボりが祟ったのか迷惑ノーシードの役割を一切果たすことなくフェードアウト。

 

キリオスが『普段はやる気ないけど本気出せば強い』のポジションを維持し続けた以上、本気出しても勝てなくなってきた最近はいよいよ厳しい感じがする。もう年齢的にもピークを迎えるくらいだろうし、ここいらで結果が出ないようではもう先はないだろう。

 

テニスの才能は物凄いものを感じたが、努力する才能には恵まれなかったらしい。まぁ普通の人は両方無いから、片方あるだけマシか。

 

ピーター・ゴヨブジク

なんだこのオッサン!?

 

いや知らなったわけじゃないけど、なぜ急に上がってきたし。なんか全体的に20年以上前のフォームしてる。あと初見だと名前絶対読めないね。

 

ウゴ・ウンベール

ウンベールでもアンベールでもどっちでもいいけど、海外キャスターの発音的にはウンベールが正しいと思う。

 

ウンべ君は初戦でゴヨブジクにアップセットを食らい、あえなく撃沈。ウンべ君のでっかい黒目好きなんだけどな。

 

またルブやチチあたりとバチバチにやり合ってるところが見たい。

 

カルロス・アルカラス・ガルフィア

カルロス・フェレーロ(ついでにナダル)が認めた逸材は今大会で爆発。

 

まず1回戦からシードのノリーを撃破し、3回戦ではチチパスを破る大金星を挙げる。最終的にQFのオジェ戦で棄権してしまったものの、今大会で彼のポテンシャルの高さが証明された。

 

なにしろ18歳時点であれなのだ。このまま順当に成長すると考えると末恐ろしい。不幸な事故さえ起きなければ、将来的に間違いなく複数のGSタイトルを手にするだろう。ナダルの後継者の名は伊達じゃない。

 

アンディー・マレー

迷惑ノーシードと呼ぶべきか否か。メカアンデーは1回戦からチチパスと当たる好カード。

 

チチパスは老兵を倒すべくあらゆる手を講じ、アンデーを激昂させてデバフをかけ、その精神的な隙をついて撃破した。この試合後の握手の塩具合からしても、アンデーのキレ具合がよく見て取れる。

 

にしても、なんだかんだチチパスとフルセットできるあたり、アンデーの強さもまだまだ健在だと思った今大会であった。ついでにキレ方も健在。

 

ステファノス・チチパス

今大会で大幅に株を下げたチチパス。私個人の株じゃなくてテニス界全体の、ね。

 

誹謗中傷が目的ではないため、この場での具体的な解説こそしないものの、ともかくチチはヒール役になりかけてるからそろそろ行いを改めた方がいいと思う。まぁそういう路線で行くならいいんだろうけど。

 

あとどうでもいいけど、サーブの時に口ガッポリ開けるのやめろ。

 

ボティク・ヴァン・デ・ザンツフープ

ランキング100位以下の謎のオランダ人。新出で表記揺れが多いため、上記はあくまで仮称。エドウィン・ファン・デル・サールみたいな名前しやがって。

 

ザンツは予選から本戦インからルードとシュワをボコしてQFまで行き、メドベからセットを奪う大健闘で今大会を終えた。今大会のダークホース枠っぽい。全豪時のカラツェフを思い出す。

 

そういえば去年のチャレンジャー大会で、ツアー凍結中の肩慣らし感覚で出場してたスタン熊氏と試合してた記憶がある。

 

ブランドン・ナカシマ

アメリカ在住日系アメリカ人のナカシマは今大会、初戦で同国の大先輩であるイズナーに勝利を収めるも、続く2回戦でモルチャンに敗北。

 

イズナーを倒したとは言え、去年のナカシマ本人を思い出して比較すると、やや伸び悩んでいる印象を受ける。同年代ではブルックスビーの方が頭一つ抜けていきそうな予感。

 

ナカシマは日本にルーツを持つこともあって、今後とも頑張ってほしい。ちなみにルックスはバリバリのアジア系。

 

グリゴー・ディミトロフ

『2017年の勢いはどこへ行ったのか』と言われがちなディミトロフ。豆腐呼ばわりされるディミトロフ。『フェデラーのフォームでジョコビッチの真似をする男』と揶揄されるディミトロフ。板についた美しいラケット破壊が売りのディミトロフ。

 

ネットのテニスミームではネタキャラ寄りのポジに感じるディミだけど、私は普通に結構好き。動きがなめらかでいい。

 

して、ガスケ然り、あれほどのセンスを持ちながら何故そんなにもプレーが消極的なんだ。

 

ディミはもう年齢的にも上がって行けない気がする。というか上がったらおかしい。

 

 

期待が膨らむ若手選手

 

  • シャポバロフ (22)
  • コルダ(21)
  • ガストン (20)
  • ブルックスビー (20)
  • シナー (20)
  • セルンドロ (19)
  • ムゼッティ (19)
  • アルカラス (18)
  • ルネ (18)

 

あとまだランキング低いけど、イギリスのドレイパーやスイスのストリッカーも夏季の大会で見た感じワンチャンスありそう。もし晩成なら後から上がってくる。

 

このあたりのネクジェン中後期層で誰が爆発するのか、今後が楽しみなところ。

 

*1:強いて言うなら、SFでナダルを抜いた上で優勝してほしかった

*2:ドバイの球足が速いというのもあるが

*3:なおオペルカはストロークも強い